世界と日本の難民認定の現状(2016年)

 近年状況が悪化しているロヒンギャ南スーダンの難民に加え、以前より問題になっているコンゴパレスチナの難民など、その他多くの国から難民が発生し続けており、5年以上本国に帰ることができない難民・庇護申請者が多く存在する。

 

 その数は、イギリスの人口とほとんど変わらない66,500,000人に達している。(2016年)

(参照:UNHCR Global Trends - -Forced displacement in 2016

 

 そのため世界中で難民受け入れに関する動きが進んでいる。特に、2015年シリア難民に対する処置として、ドイツ首相アンゲル・メルケル氏は門徒を解放し100万人以上の難民を受け入れた。この政策は、世界から称賛される一方で、ドイツ国民から批判を受けたこともあり、2、3ヶ月しか続くことはなかった。

 

 今日、日本にも庇護申請者や難民認定を待つ人々が多く存在しているが、日本における庇護申請者、難民を取り巻く社会はあまりよいとは言えない。それどころか、先進国の中では一際悪い難民受け入れ状況であるとも言える。

 

 筆者自身、日本の難民受け入れ状況を初めて知ったときには驚きのあまり信じることができなかった。

 

− 日本と世界の難民受け入れ比較 -

 

 2016年、16,098人(内13,831人が未処理)が日本で難民申請をし、28人が難民として認定を受けた。対して9,064人が不認定の結果になった。

 

 つまり日本の難民認定率は0.3%である。(参照:統計セクショントップ

 

 これを多いか少ないかと捉えるのは人それぞれだが、他の受け入れ国と比べると大きな違いが見られる。

 

 例えば、先述したシリア難民に対して門徒を開いたドイツは、420,625人が申請し、内263,622人が難民認定を受けた(179,588人が補完的保護等を受けた)。

 

日本とは違い国の近くで難民が発生しているという違いがあるが、ドイツと日本の受け入れ姿勢は大きく異なっている。

 

 では隣の国の韓国はというと7,542人が難民申請をし、内57人が認定を受けている。また、後で詳しく述べるが、難民申請者の国籍が似ている同じ島国のオーストラリアは、33,454人が難民申請をし、6,567人が難民認定を受けた。他の主要国は図1の通り。以上の統計を鑑みても、客観的に日本は難民の受け入れに対して非常に消極的であると言える。

 

 以上は論文作成を行なっている私の導入部分を部分的にほとんどそのまま持ってきたものです。そのため、十分な情報があったかはわかりませんが、日本における難民受け入れ状況は理解していただけると思っています。